中小企業の知的財産活用(3)

 

前回、8つの知的財産活用パターンをご紹介しました。

この中で何か一つを取るならば、断然、知的財産の「見える化」です。ここがすべての始まりであり、ここが出来ていれば色々な可能性にチャレンジすることが出来ます。

 

先週末に国際ロボット展 http://biz.nikkan.co.jp/eve/irex/ を見てきました。ここで知的財産の見える化を上手にやっている中小企業として、しばしば紹介される株式会社ナベルがブース出展をしていることを見つけました。

ロボット写真

ロボット技術としての蛇腹

 

ロボットのシリンダーに自社技術である蛇腹が使われているので、この機会に出展したとのことです。

 

㈱ナベル http://www.bellows.co.jp/ja/ は、元々はカメラの蛇腹を製造する部品メーカーでした。昭和の昔のカメラをご存知の方は、分かると思います。

 

この会社は、自社の蛇腹を特許化するプロセスで自社の技術を客観的に「見える化」するプロセスにおいて、医療用のCTスキャンに蛇腹が使われていることを見つけたそうです。

 

自社が、カメラの部品メーカーという自意識に捕らわれている限り、カメラの部品メーカーからの横展開があり得なかったと思います。蛇腹技術という知的財産を「見える化」する機会に、特許取得がなったそうです。

 

今では、工作機械分野、医療分野。測定器分野、マテハン分野、半導体製造装置分野、クリーニングルーム分野、福祉分野、車両分野、工学分野、産業機械分野という具合に、蛇腹技術をキーに横展開しております。

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